2009年10月20日

Levi Strauss Japan Strategy in Japan

昨日はジーンズ市場について、ちょっと俯瞰してみましたが、本日はリーバイスの戦略について掘り下げてみたいと思います。

消費者動向としては、10年前まではメーカーから商品を卸した、ジーンズ専門店や大手カジュアルチェーンでジーンズを購入することが多かったのですが、近年はSPA(製造小売)型店舗が一般的になるようになってきました。

そういったトレンドはリーバイスにも影響を与えています。
2009年8月の繊研新聞の調査によると、消費者の動向としては下記があげられています。
・リーバイスのブランド認知度は90%と高いが、10~20代は60%程度。
・支持率では首位のリーバイスにユニクロが接近。
・またジーンズ離れが顕著。

そういったトレンドに変化がある中、2009年の下期は下記のようなマーケティング活動に取り組んでいます。
(1)「Live Unbuttoned.」のマニフェストを体現した4人のキャラクターを起用したキャンペーンを春から展開中
(2)従来のデニムより速く色落ちを楽しめる、画期的な新商品「IMPRINT(インプリント)」を世界同時発売
(3)「リーバイス®フォーエバー・ブルー」キャンペーンを核にブランドメッセージ伝達を通じたイメージ強化
(4)Levi's® CLIQUEなどのCRMプログラムを通じてファッション感度の高い顧客層の定着化を推進

ハーバードビジネススクールのケースに取り上げられるほど、日本におけるリーバイスのブランドは確立されたものとなっていますが、近年のマーケティング活動はあまり上手だとは思いません。上記の4つの取り組みの結果が出るまでには時間はかかりますが、(1)と(4)については私は知りませんでした・・・。ただ、(2)と(3)はさすが他のジーンズメーカーに先んじて、リーバイスだなあと思わせる取り組みでした。こういった取り組みを501と連動させればよかったのに、単発の取り組みになり、消費者に認知させるには至っていないような気がします。広告宣伝費削減も影響しているでしょう。

その結果、10月に発表された、2009年11月期第三四半期累計期間におけるリーバイストラウスジャパン社の今期は売上高132.1億円、営業赤字2.6億円、経常赤字1.6億円、四半期純損失1.0億円という結果となりました。一応通期では黒字と予想していますが、赤字転落も避けられないのではないでしょうか。

091020_pic01.jpg

第三四半期で赤字ということもあり、リストラも行っているようです。

当社は、平成21年8月10日に早期退職プログラムの応募、受付を発表しました。これに対して、9月中に従業員の申し込みが受理され特別退職金が86百万円発生しております。
第3四半期決算短信より

商品を見ると、上半期ではリニューアルした501が前年度の2.3倍を売り上げるなどの成果はありましたが、それ以外の商品に勢いがありません。

販売チャネル別で見ると、ライトンやジーンズメイトといったカジュアルチェーンチャネルでの落ち込みが激しく、上半期の業績では、チェーン店へのメンズボトムの販売本数は25%減、レディスボトムは39%減となったそうです。

小売りサイドのカジュアルチェーンでは、台所事情は厳しいといった報道がされていますし、商品戦略としても低価格なPBを強化しています。一方、メーカー側のリーバイスとしても、市場環境に迅速に適用できるように直営店出店を拡大する計画をしています。

出店戦略としては、昨年度より直営店を出店しており、2015年度には150店舗まで拡大する計画をたてています。売上構成比も小売事業で現在の30%から60%まで拡大する計画です。なお、現在はFC22店舗、直営6店舗(札幌、新宿マルイ、立川、柏、静岡、福岡)、アウトレット15店体制です。個人的には急激な拡大による、サービスの質の低下を懸念しています・・・

さらに、商品企画の体制も刷新するそうです。(上記のリストラはこのことでしょうか?)1万円以上の高額商品を除いて、アジア地区のデザインセンターを香港に統合し、日本からも8~9名が移籍するようです。また、トルコのテクニカルセンターを開設し、研究開発を進めるそうです。それに伴い、海外企画のプレミアムブランドの展開にも影響があるのではないでしょうか。直近のリーバイスレッドのコレクションはトルコ製でしたし。また、日本企画のリーバイスレッドではなく、アジア企画のリーバイスレッドなんかが期待されます。

今後の商品戦略としては、501のリニューアルに続き、レディスボトムでも世界共通の戦略商品を準備中とのことです。現在レディースボトムスの構成比は20%程度なのですが、そのセグメントを拡大することが、今後の成長のカギになりそうです。

といったように、リーバイストラウスジャパンの戦略について触れてみました。リーバイスのファンなので、この逆風の中がんばってもらいたいですね。
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コメント

こんばんは。
興味深い記事ですね。

自分はLevi's Storeもライトンもスタッフ経験があるのですが、
近年のLevi'sはデザイン(加工感?)重視になったような気がします。
キムタク起用の501は良く売れましたよ。

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